【目標制度】目標が達成できない原因と対策: 目標制度運用方法
●なぜ多くの「目標」はお題目に終わるのか
もしかして、下記の例に思い当たることがありませんか?
- 目標を決めるのに時間が掛かる
- 目標に対する熱意が持続しない / 社員の目標達成への熱意を持続させたい
- 低い目標に集中してしまう / 社員に高い目標を持たせたい
- 社員のモチベーションが低い、管理職の部下に対する動機づけが弱い / 社員のモチベーションを高めたい
- 管理職の意欲・能力が低い
- 目標が達成できない
調査によると、いわゆる目標管理制度の普及率は88.5%にのぼるそうです。これだけの普及率ではありますが、目標達成がうまく機能しない事例をよく耳にします。まずはうまくいかない例を検討してみます。
例6: 目標が達成できない
あらゆる方策を尽くしても目標が達成できないことがあります。ここでは他の記事に書いていない論点を考えてみます。
- 結果が直ぐに分からない
目標とのズレが発生してからなるべく早く対策した方が良い - 社員が目標達成のために何をして良いか分からない。
具体的な行動のイメージができていないと人は動かない
結果が直ぐに分からない
ある会社では月次の結果が分かるのに 2週間もかかるそうです。前月の結果が半月後に分かって対策会議をしても、当月は残り半分しかありません。これでは、目標達成は難しいのではないでしょうか。
計画、実行、結果確認、対策実施という流れのことをPDCA(Plan, Do, Check, Action)ということはご存知かと思います。一般的にPDCAのサイクルは、CheckとActionの速度によって決まります。例えば最近流行の痩身ジムについて考えてみます。減量計画を立て、メニューを実行する。ところが体重が減ったのが直ぐに分からないと中々目標は達成できません。体重の減り方が計画より少ないのであれば、メニューを強化する必要がありますし、逆に計画を超過しているのであれば、無理をしていないか検討する必要があります。結果を早く確認して、早く対策を打つことで、目標達成の確率が高まります。
社員が目標達成のために何をして良いか分からない。
ある会社では営業人員に対し、一律5%の売上増を目標に設定しているようです。こんな無茶ぶりの会社は珍しいかもしれません。但し、管理職の皆さんは部下が何をすればその目標を達成できるのか理解しているかどうか確認する必要があります。
人が動かないのは、何をするのか明確になっていないのかも知れません。多くの人は、自分が何をすべきか理解できないときに、深く考えて自ら行動を起こしていくよりも、茫然としてしまいます。
一般的に未熟練者の場合にはどうしたら結果が出せるか分からないことがあります。上記の例でいえば、売上5%UPを達成する為に何をすれば良いかを本人が分かっていないと、行動が伴わず、目標は達成できないでしょう。未熟練者でなくても抽象度の高い目標設定を行うと、中堅社員でも迷うことが多いでしょう。例えば、総務部として社員満足度 10%改善等の目標を立てても、どういった行動計画を立てるのか、中々難しいところだと思います。
計画を立てる際にはまず部下にどうすれば目標を達成できるか聞いてみましょう。先に管理職が答えを行ってしまうと、考える習慣がつきません。考えが浅い答えであれば、しっかり指導してください。逆に、概要が掴めているようであれば、その部下は昇進昇格を考える時期なのかもしれません。
職位制度から見てみると、部署の結果目標に対して、何をすれば実現できるのか理解し、それを実効に移せば一人前と考えられます。一般の会社でいえば、主任や係長級ということになります。
マネジメント理論の行動目標、行動計画、KPIという概念はご存知かと思います。要は結果を出すために何をすれば良いか、結果は管理できないが行動は管理できるという考え方です。勿論、簡単に何かをすれば結果が出るという業務は少ないものです。しかし、逆に考えるとこれが明らかになれば、売上が読めるようになり、事業として大きく成長する可能性があります。
例えば、コンビニエンスストアは各社独自の集計で、商圏と地域性から開店の前に店舗の凡その売上が分かるそうです。売上が読めるからこそ、使ってよいお金も分かります。仕組み化することができ、事業は成長します。
部署の目標が達成できない場合、各自がどのような行動が目標達成につながるかを理解していることを再度確認する必要があるでしょう。
下記に当サイトの単年度/行動計画の作り方を掲載しておきます。ご参考まで。